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平屋住宅は、近年幅広い世代から再評価されている住まいのカタチです。
『老後も安心して暮らせそう』『家族との距離が近い』『シンプルでおしゃれ』といったイメージから、住宅展示場や工務店への相談などで、平屋を検討する人が増えています。
しかし一方で、実際に平屋づくりを進めた人の声を見てみると、以下のような後悔の声があるのも事実です。
- 思っていたより建築費用が高かった
- 土地選びで失敗した
- 暮らし始めてからデメリットに気がついた
平屋は、メリットが非常に分かりやすい住宅である反面、デメリットや注意点も構造的に避けられない住まいです。『平屋=良い家』というイメージだけで判断すると、自分たちのライフスタイルや土地条件に合わず、結果的に不満が残るケースも少なくありません。
この記事では、平屋ならではの具体的なメリットについて解説しています。メリットの裏側にある注意点や平屋が向いている人の特徴がわかるので、平屋づくりで後悔しないための判断材料を集め、平屋が本当に自分たちに合っているのかを知ることができます。

私たちが建てた家も、完全なオーダーメイドの平屋。実例も交えながら解説するよ。
家づくりで重要なことは、平屋が良いか悪いかではありません。『自分たちの暮らしや土地、予算に合っているか』を見極めることが大切です。
平屋のメリット

平屋は「ワンフロアで完結する住まい」というシンプルな構造でありながら、暮らしやすさ・安全性・将来性の面で多くのメリットを持っています。ここでは、平屋が選ばれる理由を具体的かつ専門的な視点で解説します。
バリアフリー対応がしやすい
平屋の最大のメリットとして、多くの人が真っ先に挙げるのがバリアフリー対応のしやすさです。生活空間がすべてワンフロアで完結するため、階段の上り下りがなく、身体への負担が少ない住まいを実現しやすくなります。
二階建て住宅では、年齢を重ねるにつれて階段の上り下りが大きな負担になります。将来的に寝室を1階に移す、階段に手すりや昇降機を設置するといった対策が必要になることもありますが、平屋であればその必要がありません。
平屋がバリアフリーに向いている理由
- 階段がないため転倒リスクが大幅に減る
- 生活動線を短く、シンプルにまとめやすい
- 床段差をなくした設計がしやすい
将来を見据えた暮らしを無理なく実現できることは、特に重要なポイントです。若い世代のうちは意識しづらい部分ですが、足腰が弱くなったり、病気やケガで一時的に身体が不自由になったりする可能性は誰にでもあります。
平屋であれば、廊下の幅を広めに確保したり、引き戸を中心に計画したりといった工夫も比較的簡単。車椅子や歩行器を使用する状況になっても、大掛かりなリフォームをせずに対応できるケースが多く、長期的な住みやすさという点で大きなメリットになります。
注意点
『平屋=自動的にバリアフリー』ではありません。
廊下が長すぎる間取りや、生活動線が複雑な設計では、移動距離が増えてかえって負担になることも。ワンフロアだからこそ、動線設計の良し悪しが住みやすさに直結するという点は、必ず押さえておく必要があります。

実はバリアフリーに対応しておくと便利な点がもう一つ!
段差がなく、回遊しやすくしておくことで、お掃除ロボットとの相性がとても良くなるよ。
2階建てだと持て余すかもしれないお掃除ロボットが最大限使えて家事の時短に。
家族とのコミュニケーションが取りやすい
平屋では上下階の移動がありません。そのため、自然と家族が同じ空間で過ごす時間が増えやすくなります。物理的に距離が近いので、日々の暮らしにおけるコミュニケーションが取りやすいです。
よくあるのが、リビングを中心に各居室を配置する間取り。キッチン・ダイニング・リビングが緩やかにつながり、どこにいても家族の気配を感じやすくなります。
平屋でコミュニケーションが取りやすい理由
- 声が届きやすく、呼びかけが自然にできる
- 子どもの行動や帰宅に気づきやすい
- 家族がリビングに集まりやすい
子育て世帯では、キッチンで家事をしながら子供の様子を見守れることは大きな安心材料になります。二階建てに比べて、子供が自室にこもりきりになる状況が起こりにくく、家族同士の会話が自然に生まれやすい傾向があります。
一方で、家族の距離が近いということは、プライバシー確保の難しさにもつながります。在宅ワークが増えている現在では、仕事中の音也視線が気になるケースも少なくありません。
- リビングと個室の間に廊下や収納を挟む
- 寝室や書斎を生活動線から少し離す
これらは一般的なゾーニング設計の例です。平屋を建てる際には、このようなゾーニング設計が非常に重要になります。
単に『家族仲が良くなりそう』というイメージだけでなく、生活のメリハリまで含めて設計できるかどうかが、満足度を大きく左右することになります。
ゾーニング設計とは
ゾーニング設計とは、建物や敷地、ウェブサイトなどの空間を、機能や目的、利用状況に応じていくつかの「ゾーン(区画)」に分け、それらを適切に配置・設計することで、使いやすさ、効率性、快適性を高める手法です。住宅なら「パブリックゾーン(LDK)、プライベートゾーン(寝室)、サービスゾーン(水回り)」に分けたりするものが代表的で、動線計画やプライバシー確保、生産性向上に繋がります。
地震や台風に強い
平屋は建物の高さが低く、重心が低いという構造上、地震や台風などの自然災害に強い住宅です。
建物は高さがあるほど揺れが大きくなりやすく、地震の時には上階ほど振幅が増します。平屋はこの構造的な弱点が少なく、揺れそのものを抑えやすい特性があります。
平屋の構造上のメリットの具体例
- 建物全体の重心が低い
- 構造がシンプルで耐力バランスを取りやすい
- 耐震等級を確保しやすい
台風や強風時にも、建物にかかる風圧が小さく、外壁や構造体への負担が少なくなります。高さのある建物ほど風の影響を受けやすいので、低層である平屋はその点でとても有利です。
ただし、平屋は屋根面積が広くなる傾向があります。屋根材の重量や固定方法、防水処理の精度が非常に重要です。軽量で耐久性の高い屋根材を選ぶこと、施工実績のある会社に依頼することが、災害時に強い平屋を実現する前提条件になります。

当然屋根材の素材によって、コストが変わってくるよ。平屋は屋根面積が大きいから屋根材によって変わるコストの影響はとても大きい。私たちの場合、理想は瓦だったけど最終的にはガルバニウムに決めたよ。
勾配天井や吹き抜けなどのデザインがしやすい
平屋は上階を支える必要がないので、天井や屋根形状の自由度が高い住宅です。勾配天井や梁見せといったデザイン性の高い空間を取り入れやすくなります。
平屋ならではの人気のデザイン
- 勾配天井による開放感
- 高窓・天窓による採光
- ロフトスペースの設置
このように特にリビングでは、平屋ならではのおしゃれなデザインを設計することが可能です。
天井が高くなることで、同じ床面積でも空間が広く感じられ、心理的なゆとりが生まれます。
また、平屋は外観デザインにおいても、水平ラインを活かした美しいプロポーションをつくりやすく、シンプルモダンや和モダンとの相性も良好です。
注意点
天井を高くしすぎると、冷暖房効率が低下する可能性があります。
デザイン性だけを優先するのではなく、断熱性能や空調計画とセットで考えることが、快適性を損なわないための重要なポイントです。

とはいえそこまで難しく考えることはないよ。断熱性能の計算などは工務店側がしてくれる。優良な工務店を選んでいれば、デザイン重視で無茶な要望を出してしまった時には断熱性能的に難しいって意見を言ってくれるよ。
メンテナンス費用や光熱費が抑えられる
平屋は、長期的な視点で見ると維持管理コストを抑えやすい住宅です。特にメンテナンス面では、二階建てとの差が出やすいポイントになります。
外壁や屋根の点検・補修を行う時、平屋であれば高所作業が少なく、足場費用を抑えられるケースが多いです。これは10年・20年と住み続ける中で大きな差となります。
また、上下階がないことで冷暖房効率がよく、家全体を比較的均一な温度に保ちやすくなります。
ランニングコストに影響する要素
- 冷暖房の効率が良い
- 太陽光発電を設置しやすい屋根形状
- メンテナンス時の足場費用を抑えられる
ただし、平屋は外気に接する面積(外皮面積)が増えるため、断熱性能が低いと光熱費が逆に高くなる可能性もあります。断熱等級や窓性能への投資は、平屋では特に重要です。コストを気にするあまり妥協してしまうと、思ったよりも光熱費が高くなってしまい後悔につながる可能性があります。

断熱等級は建てた後では改善が難しい。今では断熱等級が高いことを売りにしているメーカーがほとんどだし、断熱等級や耐震等級が高い家は長期優良住宅の対象にもなる。税制優遇や補助金の対象にもなるから、妥協しないことをオススメするよ。
平屋のデメリット

多くのメリットがある平屋ですが、当然ながらデメリットも存在します。ここでは、平屋を検討する際に必ず理解しておきたい注意点について解説します。
広い敷地が必要で固定資産税が高くなる
平屋のデメリットとしてまず最初に理解しておかなければいけないのが、広い敷地が必要になりやすいという点です。平屋は建物を縦ではなく横に広げる構造のため、同じ延床面積でも二階建てより敷地面積を多く必要とします。
例えば、延床面積30坪の住宅を建てる場合、二階建てであれば建築面積は15坪程度で済みますが、平屋の場合は30坪前後の建築面積が必要になります。
この必要な敷地面積の差は、建ぺい率や隣家との距離制限、日影規制などに直接影響します。

建ぺい率やその他の制限によって、30坪の土地に30坪の建物は建てることができない。つまり、建築面積より大きな敷地面積が必要になるんだ。
都市部や住宅密集地で起こりやすい問題
- 希望エリアに十分な広さの土地が少ない
- 土地価格が高く、総予算を圧迫する
- 建ぺい率の制限で希望の間取りが入らない
特に都市部や住宅密集地では、このような問題が起こりやすくなります。また、敷地が広くなることで固定資産税が高くなる可能性も。固定資産税は『建物』と『土地』の両方に課税されるので、土地面積が増えるほどに税額も上がる傾向にあります。
ただし、必ずしも『平屋=固定資産税が高い』となるとは限りません。土地価格が比較的安い郊外や地方エリアでは、二階建てとの差がそれほど大きくならないケースもあります。重要なのは、建物価格だけでなく、土地取得費と税金を含めた総コストで判断することです。

土地を買うとき、必要な費用は土地の価格だけじゃない。造成費や地盤改良費なども含めて考えなければいけないよ。
建築費用が高くなりやすい
平屋は構造がシンプルだから安いと思われがちです。しかし実際には、建築費用が高くなりやすい住宅でもあります。その理由として、基礎と屋根の面積が二階建てに比べて大きくなる点が挙げられます。
建築費の中で大きな割合を占めるのが、『基礎工事』と『屋根工事』です。平屋はこれらの面積が延床面積とほぼ同じになるため、二階建てよりもコストがかかりやすくなります。
例えば、同じ30坪の家で比較した場合は以下のようになります。
2階建て:基礎・屋根は約15坪分
平屋:基礎・屋根は約30坪分
このような基礎・屋根の面積の差が建築費に反映されます。さらに、平屋は外壁面積も増えやすく、断熱材や外装材の使用量が多くなる傾向があります。その結果、坪単価で見ると平屋の方が割高になるケースが少なくありません。

平屋にすると、中庭を設置してプライベート空間を充実させたくなるよね。でも中庭も外壁の面積が増えてコストアップにつながるんだ。
ただし、ここで注意したいのは初期費用だけに目を向けないことです。メリットにもあるように、平屋はメンテナンス費用や将来の修繕費を抑えやすい側面があります。長期的なライフサイクルコストで見ると初期費用での二階建てとの差が縮まる、もしくは逆転することも。
そのため、『建てるときの費用』と『住み続ける費用』を切り分けて考えることが、平屋で後悔しないための重要な視点になります。
床上浸水で家全体が水浸しになるリスクがある
平屋はすべての生活空間が1階にあるので、水害時のリスクが大きい住宅でもあります。豪雨や台風による浸水被害が発生した場合、被害が家全体に及ぶ可能性があります。
二階建ての場合、水害の際には2階に避難したり、家財や重要なものを2階に移すことも可能です。しかし、平屋の場合はそのような対策をすることができません。
平屋を検討する際には、必ず以下の点を確認するようにしましょう。
- ハザードマップで浸水想定区域に入っていないか
- 過去に周辺で浸水被害がなかったか
近年は想定外の豪雨が増えており、過去の実績だけでは安全性を判断できないケースも増えています。『今まで被害がなかったから大丈夫』などと判断が甘くならないように注意しましょう。
平屋での水害対策の例
- 敷地をかさ上げする
- 高基礎を採用する
- 排水計画を入念に行う
平屋での水害対策にはこのような方法がありますが、どれも追加コストが発生します。水害リスクを軽視したまま平屋を建てることが、後悔につながりやすいポイントであることは、しっかり理解しておく必要があります。

しっかり理解して考えたうえでの選択なら、後悔は少ないよね。私たちの場合は、高潮の区域にギリギリ入ってるけど、それよりも土地の価格と海が近いことを優先させたんだ。
不審者が侵入しやすい
防犯面で不安を感じやすいことも平屋のデメリットの一つと言えます。平屋は窓や出入り口が全て地面に近く、特に人通りの少ない立地や、周囲に死角が多い敷地では注意が必要です。
- 掃き出し窓が多くなりやすい
- 外部からの侵入経路が増える
二階建てに比べると、このような特徴があり対策を怠ると不審者の侵入リスクが高まります。
ただし、これは『平屋は危険』という意味ではありません。防犯性は、建物単体ではなく、外構計画とセットで考えるものだからです。
平屋にも有効な外構での防犯対策の例
- 防犯ガラスやシャッターの採用
- センサーライトの設置
- フェンスや植栽による視線コントロール
このような対策を組み合わせることで、防犯性は大きく向上します。特に重要なのは、『隠れる場所をつくらない』『人の目が届く配置にする』という考え方。設計段階から防犯を意識することで、平屋の弱点は十分に補うことができます。
日当たりや風通しが悪くなる
平屋は高さがない分、周囲の建物の影響を受けやすい住宅です。特に住宅が密集しているエリアでは、日当たりや風通しが想像以上に悪くなるケースがあります。
二階建てであれば上階から光や風を取り込むことができます。しかし平屋ではそれができないので、敷地条件によっては室内が暗く感じたり、夏場に風が抜けにくいといった不満につながることがあります。
平屋の日当たりや風通し問題を解決する手法の例
- 中庭(コートハウス)
- L字型・コの字型の間取り
- 高窓や天窓の活用
平屋の日当たりや風通し問題を解決するために有効なのがこのような設計手法です。ただし、これらは設計力が求められる分、メーカー(施工会社)の力量差がはっきり出ます。メーカーを選ぶ際、『平屋の施工実績が豊富かどうか』は、日当たりや通風の満足度に直結する重要な判断基準になります。
コートハウスとは
コートハウスとは、建物や塀で囲まれた「中庭(コート)」を持つ住宅のことで、外部の視線を気にせずプライベートな空間を確保しつつ、自然光や風を家全体に取り入れられるのが特徴です。都市部の狭小地や密集地でも、開放感と防犯性を両立できるため人気があり、中庭はリビングの延長としてBBQやガーデニングを楽しんだり、子どもの遊び場にもなります。
平屋と二階建ての比較
平屋を検討している人の多くは、『平屋にするか、二階建てにするか』で悩みます。どちらが優れているかではなく、どちらが自分たちの暮らしに合っているかが重要です。
ここでは、生活スタイルや将来設計の違いから、それぞれに向いている人の特徴を整理していきます。
平屋が向いている人の特徴
平屋は、住みやすさや将来の安心感を重視する人に向いている住宅です。特に、長く同じ家に住み続けることを前提に考えている人にとって、大きなメリットがあります。
こんな考えの人は平屋向き
- 将来(老後)までを見据えた家づくりをしたい
- 階段のない生活を重視したい
- 家族との距離感を大切にしたい
このような考えを持っている人は、平屋が向いています。こうした価値観を持つ人にとって、平屋は非常に合理的な選択肢になります。
平屋の最大の特徴は、生活動線がすべて水平に完結すること。掃除や選択、料理といった日常動作が上下移動なしで行えるので、家事負担が軽減されます。これは子育て世帯だけでなく、共働、き世帯や将来を見据えた世帯にとっても大きなメリットです。
また、平屋は家族の気配を感じやすく、コミュニケーションが自然に生まれやすい住宅です。子供が小さいうちは安心感につながり、成長後も顔を合わせる機会が減りにくい住環境になります。
一方で、平屋は敷地条件や費用面の制約を受けやすい建物です。
- 土地にある程度の広さがある
- 郊外や地方での建築を検討している
このような条件が揃っている人ほど、メリットを最大限に活かしやすくなります。

子供がいない家庭、子供が既に独立している家庭はこれらの条件を揃えやすい。学校や習い事などを土地の条件に考慮する必要がないからね。郊外の安くて広い土地を見つけやすくなるよ。間取りに関しても、夫婦二人の将来をイメージするだけで良いから作りやすかったね。
二階建てが向いている人の特徴
二階建ては、限られた敷地を有効活用したい人や、プライバシーを重視したい人に向いている住宅です。
特に都市部では、二階建てのほうが現実的な選択肢になるケースが多くあります。
こんな人は二階建て向き
- 土地面積が限られている
- 初期建築費用を抑えたい
- 生活空間をしっかり分けたい
二階建ての大きなメリットは、縦方向に空間を分けられること。1階を家族の共有スペース、2階を個室や寝室とすることで、生活にメリハリをつけやすくなります。
在宅ワークをする場合でも、仕事スペースを2階にまとめることで、生活音や視線を気にせずに集中しやすい環境をつくれます。子どもが成長してプライバシーを重視するようになった場合も、二階建ては対応しやすい構造です。
さらに、同じ延床面積で平屋と比較した場合、基礎や屋根の面積が小さく済む二階建ては、建築費用を抑えやすいという特徴があります。
二階建ての注意点
階段の上り下りが日常的に発生する点は、将来的には負担になる可能性があります。老後まで住み続ける予定であれば、1階に寝室を設ける、将来リフォームしやすい構造にしておくなど、早い段階からの備えておくと良いでしょう。
平屋と二階建ては、それぞれに明確な強みと弱みがあります。大切なのは、『流行っているから』『周りが建てているから』ということではなく、自分たちの暮らし方や将来像、土地条件に合っているかどうかで判断することです。
平屋のメリットを活かすためのポイント
平屋は、メリットとデメリットがはっきりしている住宅です。だからこそ、事前の考え方や準備次第で満足度が大きく変わります。
『平屋を建ててよかった』と感じる人と、『思っていたのと違った』と後悔する人の差は、ほとんどがこのポイントを押さえていたかどうかに集約されると言っても過言ではありません。
土地選びにこだわる
平屋づくりが成功するかどうかに最も大きく影響するのが、土地選びです。二階建て以上に、平屋は土地条件の影響を強く受けます。
平屋では、以下の要素が特に重要になります。
- 敷地面積と形状
- 日当たり・周辺建物の影響
- 建ぺい率・高さ制限
- ハザードマップ上の安全性
同じ30坪の家でも、土地条件が良ければ快適な平屋になり、条件が悪ければ「暗い・風が通らない・窮屈」な家になってしまいます。
特に注意したいのが、『土地が安いから』という理由だけで選んでしまうケース。平屋の場合、土地を妥協すると、間取りや採光計画で無理が生じやすく、結果的に平屋のメリットを自ら潰してしまうことになります。
また、平屋では敷地に余白があるかどうかも重要です。建物を敷地いっぱいに建ててしまうと、以下のような問題が起こりやすくなります。
敷地に余白がないと起こることの例
- 窓の位置が制限される
- 外構や駐車スペースが窮屈になる
- 防犯・プライバシー対策が難しくなる
平屋を検討する場合は、『この土地で本当に平屋の良さが活かせるか』という視点で土地を選ぶことが、後悔しないための第一歩となります。

別に全て自分たちだけで考える必要はないよ!工務店やハウスメーカーの担当者に土地の相談もしてみよう。過去の実例や経験に基づいてアドバイスをくれるはず。
>>土地探しについて詳しく知りたい方はこちら
土地探しのコツやおさえるべきポイントなどを初心者にもわかりやすく解説しています。土地探しの際に注意する事が具体的にわかるので、失敗するリスクが減るだけでなく、効率よく土地探しを進めることが出来ます。
平屋の施工実績が豊富なメーカーを選ぶ
平屋はシンプルな構造に見える一方で、設計力の差が非常に出やすい住宅です。特に、日当たりや風通し、プライバシーの確保といった要素は、平屋ならではのノウハウが求められます。
- 敷地条件ごとの採光・通風の取り方
- 中庭や高窓の効果的な使い方
- 平屋特有の生活動線設計
施工実績が豊富なメーカーほど、このような引き出しを多く持っています。逆に経験が少ないメーカーの場合は、平屋のメリットを活かしきれなかったり、デメリットがそのまま出てしまうような失敗を招きかねません。
平屋の経験が少ない会社での失敗例
- 二階建ての考え方をそのまま当てはめてしまう
- 窓の配置が不十分で暗くなる
- 動線が長く、使いにくい間取りになる
平屋をたまに建てているメーカーと平屋を得意としているメーカーでは、完成後の満足度に明確な差が出ます。メーカー選びの際には、しっかりと見極めることが大切です。
平屋を建てるメーカーの見極めポイント
- 平屋の施工事例が継続的にあるか
- 実際の間取り図や暮らし方の説明ができるか
- デメリットや注意点も正直に説明してくれるか
>>ハウスメーカーの選び方についての詳細はこちら
メーカーの比較方法や事前準備など、自分たちに合ったメーカーを後悔なく選ぶ方法について解説しています。
>>ハウスメーカーの断り方についての詳細はこちら
上手に断るためのコツや断る際の注意点について詳しく解説しています。
平屋の費用相場を知っておく
平屋で後悔しやすい原因のひとつが、費用感のズレです。『平屋はコンパクトだから安い』と思っていたら、想像以上に見積もりが高く、計画を見直すことになるケースも少なくありません。
平屋の費用を考える際に重要なことは、以下のような費用をトータルで考えることです。
- 建物本体価格
- 土地取得費
- 造成・外構費
- 将来のメンテナンス費 など
特に建物の価格については、同じ延床面積でも二階建てより坪単価が高くなるケースが多いことを理解しておく必要があります。
一方で平屋は、以下のような理由から長期的な支出が抑えられる可能性もあります。
- 足場費用を抑えやすい
- 将来のリフォームがしやすい
- 冷暖房効率が良い
『建てる時にいくらかかるか』だけでなく、『30年・40年住んだ時のトータルコスト』で判断することが、平屋で後悔しないための重要な考え方です。
平屋のメリットに関するよくある質問
平屋を検討していると色々な疑問に行きつきます。ここでは、そのような疑問の中でも特によくある疑問、質問について解説していきます。
Q1:平屋が人気の理由は?
近年、平屋が人気を集めている最大の理由は、今の暮らしだけでなく将来の暮らしまでイメージしやすい住宅だからです。
以前は、平屋=高齢者向け・地方向けという印象が強くありました。しかし現在では、価値観の変化により若い世代からも支持されるようになっています。
若い世代にみられる価値観の例
- 共働き世帯の家事効率重視
- 子育て期から老後まで住み替え不要
- シンプルで無駄のない暮らし志向
また、平屋は間取りや暮らし方が直感的に理解しやすく、住んだ後の生活を想像しやすいという点も人気の理由です。
一方で、人気があるからといって誰にでも向いているわけではありません。敷地条件や予算によっては、二階建ての方が合理的なケースもあります。人気というイメージに流されず、自分たちの条件に合うかどうかを冷静に判断することが大切です。
Q2:新築の平屋にかかる建築費用はどのくらい?
新築平屋の建築費用は、延床面積30坪前後で、2500万円〜3500万円程度がひとつの目安になります。
※地域・仕様・性能によって差があります。
この金額はあくまで建物本体価格の目安です。
- 地盤改良費
- 外構工事費
- 設備グレードアップ費
実際には、土地の費用や諸費用に加え、上記のような費用含めた総額が平屋を建てるために必要な費用となります。
平屋は、『基礎と屋根の面積が大きい』ことや『外皮性能を高める必要がある』ことから、坪単価が高くなりやすい住宅です。
外皮性能とは?
外皮性能とは、住宅の壁・屋根・窓などの「外皮(がいひ)」が持つ断熱性や気密性などの能力を数値で表したもので、UA値(熱の逃げやすさ)とηAC値(日射の入りやすさ)で評価され、この数値が小さいほど外気の影響を受けにくく、夏は涼しく冬は暖かい、快適で省エネな家であることを示します。省エネ基準の重要な指標であり、高いほど冷暖房効率が上がり、光熱費削減につながります。
ただし、ランニングコストを含めた長期的な視点で見ると、二階建てとの差が縮まるケースも少なくありません。『安く建てたいから二階建て』『高くても平屋が良い』と単純に分けるのではなく、トータルコストで比較することが重要です。
平屋が有利なランニングコストの例
- メンテナンス費
- 光熱費
- 将来のリフォーム費
Q3:L字型の平屋のメリットは?
L字型の平屋は、平屋の弱点を補いやすい間取りとして人気があります。特に評価されているのが、採光・通風・プライバシーのバランスです。
L字型のメリットの例
- 建物の内側に庭やテラスをつくりやすい
- 外部からの視線を遮りながら光を取り込める
- 各部屋に均等に窓を配置しやすい
住宅密集地や、周囲に建物がある敷地でも、L字型で中庭的な空間を作ることで、平屋でも明るく開放的な住まいを実現しやすくなります。
一方で、L字型は外壁面積が増えるため、以下のような注意点もあります。
- 建築コストが上がりやすい
- 断熱・防水の施工精度が重要
デザイン性だけで選ぶのではなく、敷地条件との相性を見極めたうえで採用することが重要です。

L字型だけじゃなく、コの字型やロの字型の平屋もあるよ。ロの字型はよりプライベートな空間を作れる反面、排水経路など注意しないといけない部分も増えるからコストは高くなるよ。
私たちは将来的に中庭にサウナと水風呂を設置したいってゆう野望があったから、ロの字型を選んだよ。
Q4:都市部で平屋が少ないのはなぜ?
都市部で平屋が少ない最大の理由は、土地条件とコストの問題です。
- 土地価格が高い
- 敷地面積が限られている
- 建ぺい率・斜線制限が厳しい
都市部ではこのような条件が重なるので、平屋を建てるハードルが高くなります。同じ予算であれば、二階建てにした方が延べ床面積を確保しやすく、土地を有効活用できるケースが多いのが実情です。
そのため都市部では、『平屋に憧れはあるが、現実的には二階建てを選ぶ』という判断になる人が多くなります。
ただし、郊外エリアや変形地、条件付き土地などでは、平屋の方が土地の形状を活かせるケースも。都市部だから不可能と決めつけず、設計の可能性を検討する余地はあります。
まとめ
平屋は、暮らしやすさや安全性、将来性という点で非常に魅力的な住宅です。そんな平屋には多くのメリットがあります。
平屋のメリット
- 階段のないバリアフリーな暮らし
- 家族との距離が近い生活動線
- 地震や台風に強い構造
- デザイン性の高い空間づくり
しかし、当然メリットだけではありません。以下のようなデメリットや注意点は、平屋の構造上どうしても避けることができません。
平屋のデメリット
- 広い敷地が必要
- 建築費用が高くなりやすい
- 水害や防犯への対策が不可欠
家づくりにおいて重要なことは、平屋が良いか・悪いかではなく、『自分たちの暮らしや土地、予算に合っているか』を見極めることです。
メリットだけに目を向けるのではなく、デメリットを理解したうえで対策を講じれば、平屋は『後悔しにくい住まい』になります。あなたにとって最適な家づくりを考えるための確かな判断材料になれば嬉しいです。